中尾昌稔さん 絵本7作目出版

161105_youkaibon 県出身の絵本作家、中尾昌稔さん(34)が新作『ようかいびっくりハウス』を8日(火)に大日本図書から出版する。「『どんな家なら毎日楽しくてワクワクするだろう?』と思いながら、1ページ1ページ、仕掛けを考えました。『これなら私も住んでみたい』と思える家になりました」と話す自信作だ。

 2007年、角川デジックス・バンダイネットワークス・公募ガイド社主催「タイトルが先だ!文学賞」とソニーデジタルエンタテイメント主催「ケータイ小説大賞」で入賞した中尾さん。その後、NHK・Eテレの子ども向け番組「シャキーン!」「デザインあ」、DVD『こびと図鑑』などの制作に携わり、30歳の時、『うれないやきそばパン』で絵本作家デビューした。今年は『いってらっしゃいうんちくん』がわかやま絵本大賞に輝いた。

 7作目となる『ようかいびっくりハウス』は絵を村田桃香さんが担当した。お父さんが新しく買った家に引っ越すと、妖怪がいっぱい。玄関がしゃべり、ジェットコースターや観覧車もあって…。「まず表紙を見て『なんじゃこりゃ!』と叫んでもらいたい。ページをめくるごとに、それを越える仕掛けが待ってます」。最後に自分だけの家を描けるページを設けたのも特徴だ。

 「和歌山から絵本作家になった人がいると子どもたちに知ってもらい、『それなら僕も! 私も!』と自分の夢を叶えるエンジンになれれば」と願っている。

 A4変形判、32㌻。1512円。ツタヤウェイガーデンパーク和歌山店ほかで販売。大日本図書販売課(03・5940・8679)。

(2016年11月5日号掲載)