和歌山バスは4月1日、バスの運行状況がリアルタイムで見られる「バスロケーションシステム」を導入した。同社HPやスマートフォン向け専用アプリで、乗りたいバスがどこを走っているか、次は何分後に到着するかなどが分かる。同社は「一般道を走る路線バスは、天候や渋滞、事故で定時運行が難しく、待っている人のストレスになっていた。新システムを利用すれば気持ち良く利用できる」と自信を見せる。

運行状況リアルタイム配信

 人口減少や車社会の進展で和歌山バスの利用者は1日約2万人とピーク時の半分以下にまで落ち込み、不採算路線も出ている。客から寄せられる意見に「バスが来るのが遅い」との声が多かった。

 新システムは、同社の路線バス91台に搭載したGPSを活用。乗車するバス停と目的地を設定すれば、目的地に向かうバスの系統番号とバス停への到着予想時刻が発車時間順に表示され、バスの現在地を地図上で確認できる。よく利用する路線を登録すると、直近のバスの発車時刻がすぐに見られる。また、GPS機能を生かして遅延が起きやすい路線や時間帯を把握し、運行計画の改善に役立てる。

 このほか、JR和歌山駅前、マリーナシティ、県立医大附属病院内に大型液晶ディスプレイを設置した。時間順に発車するバスの時刻と行き先、乗り場を日英中韓の4ヵ国語で表示する。

 和歌山市と海南市の路線が対象。同社(073・445・9133)。

写真=運行状況がスマホで手軽に見られる

(ニュース和歌山/2019年4月13日更新)