和歌山市 ポイ捨て防止重点区域

 

 和歌山市は1日に施行した改正ポイ捨て防止条例で、JR和歌山駅周辺や南海和歌山市駅前、和歌山城とその周辺を重点区域に指定、空き缶やたばこのポイ捨て、ペットのフン放置に加え、市内で初めて路上喫煙を禁止した。市民や増加する外国人観光客に、快適に過ごしてもらうのが目的。

 

ポイ捨て禁止 1992年施行の同条例は美化促進と美観保護のために、JR和歌山駅からけやき大通りを経て、南海和歌山市駅までと本町通り、和歌山城周辺を特定美観地域とし、ポイ捨てすると2万円以下の罰金を科す内容。その後、対象区域をJR和歌山駅東口周辺や三年坂通り、北大通り、国体道路、あしべ通りなどに拡大した。一方で、罰金を科したことはなく、2000年に罰金制を廃止した。

 

 今回は、特定美観地域の中に重点区域を設け、違反すると市が勧告、命令の行政処分を科す。これまで喫煙自体は禁止しなかったが、市自治振興課が「歩きたばこを全て無くす」と方針を定めた。

 

 7日朝、ポケット灰皿を手に市駅前で喫煙していた男性は「人の流れを避けて吸いましたが、それもダメですか」。一方、市駅前を歩いていた女性は「以前、歩きたばこが手に触れ、やけどをしたことがあります。もし子どもの目に当たれば、どうなるか」と歓迎した。

 

 重点区域には喫煙コーナーを設け、和歌山駅前はパーテーションで仕切った。同課は「禁止を示す路面シールと4ヵ国語の看板で広報、啓発を続け、美観を守りたい」と考えている。

 

写真=ターミナル駅前では路上たばこが禁止された

 

(2016年11月12日号掲載)