来年は東京オリンピック、パラリンピックが開催されます。訪日外国人観光客は年間3000万人を超えました。和歌山もたくさんの外国人が訪れ、この流れは加速していくでしょう。

 しかし、日本全体を見れば人口は減少していき、2040年には現在の半分の自治体が消滅すると言われています。県内でも多くの自治体が消滅可能性都市として該当しています。これから各地域の生き残りを賭けた〝戦国時代〟に突入するのです。観光推進、移住促進など、様々な視点から地元の魅力を発信していますが、そもそもこの魅力についてもう少し掘り下げて考えてみたいと思います。

 和歌山の魅力としてよく語られるのは、ご飯がおいしい、景色がきれい、歴史があるなどでしょうか。確かにそれは誇るべき魅力です。しかし、それは和歌山にしかないものではありません。日本中どこでもおいしいご飯やきれいな景色がたくさんあります。和歌山よりも歴史文化がある地域もあるでしょう。

 和歌山の魅力を発信することも大切ですが、それだけでは他の地域に負けてしまうかもしれません。他との差別化を考え、和歌山にしかないものをつくることが必要です。それは、1つの魅力を発信するのではなく、いくつかの組み合わせや発想の転換から生まれると考えます。みなさんが考える和歌山にしかないものはなんでしょう?

 僕は自然と便利さが共存していることが、和歌山の魅力だと思います。関西国際空港や大阪へのアクセスがいい。和歌山市だけでも35万人以上の人口があるので十分商売ができる。このような便利さを持ちながら、白浜をはじめとする自然豊かな環境にもすぐにアクセスできます。それが和歌山にしかない魅力ではないでしょうか。

 他にも僕が思いつかない魅力があると思います。ぜひ、あなたが思う和歌山にしかない魅力を考えてみてください。

(ニュース和歌山/2019年6月8日更新)