提案者:松井 駿介(元和歌山民間救援隊)

 20年前のきょう、1995年1月17日午前5時46分、淡路から京阪神一帯を震度7の強烈な直下型地震「阪神・淡路大震災」が襲いました。一瞬のうちに数1,000人が亡くなり、多くの家もビルも、水道、ガス、電気、道路、鉄道など全てが失われ、消防車も救急車もパトカーも来ない「壊れた街」になりました。

 人々はホコリと異臭にまみれ、火事や余震の恐怖に脅えながら、隣人をがれきの中から救い出し、負傷者を手当てし、壊れた自宅から掘り起こし、食料や衣料をかき集めて〝生きる闘い〟だったと、震災の語り部たちは昨日の事のように話してくれます。

 そして、特筆すべきは地域の住民の「力」でした。人々が協力しあい、地域の役員や世話人たちはリーダーとなって、避難所を開設・運営し、駆けつけた自衛隊や消防、ボランティアとの連携、被災状況や救援物資の情報発信といった重要な役割を担いました。この「リーダー」が地域の救援活動の柱となり、その後の住民の命と生活を守りました。

 この大震災によって災害ボランティアが生まれ、構造物の耐震基準が見直され、消防や自衛隊、警察、行政、病院など、あらゆる関係機関がその運用や装備において、充実した体制づくりへとつながっていったのです。

 国では近い将来、発生が懸念されている南海トラフ大地震や津波など巨大災害に立ち向かうため、平常時から、率先して防災活動をする人材を育てようと「防災に関する地域防災リーダー育成事業」を開始しました。和歌山県でも希望者に向けて「紀の国防災人づくり塾」を開講し、行政と連動できる専門的な知識や技能の普及に努めています。

 この地域防災リーダーを「単位自治会」まで広げ、安全と安心な街づくりのために、自治会ごとに1人以上のリーダーの配置を義務付けることを提案いたします。

この法案にご意見を

 「賛成・反対・どちらでもない」のご意見とその理由、氏名、年齢、職業、住所、電話番号を書いてお寄せください(匿名希望の場合、その旨も)。次号以降掲載します。抽選で毎月3人に1000円分のクオカードを贈ります。

 なお、皆さんからの「和歌山よくする法案」も募集中です。

【応募先】

編集部「よくする法案」係

 郵送=〒640・8570ニュース和歌山

 FAX=073・431・0498

  メールnwtoko@nwn.co.jp

 

法案への読者の声

1月3日号掲載「必ず誰かと〝一日一笑〟」

笑いは人と人とを繋ぐかけがえのないもの。目が覚めて、寝るまで必ず1回は誰かと笑い合いましょう。(落語家・桂枝曾丸)

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笑顔を見て気分が悪くなる人はいない。私自身はよく笑うほうで、通っているシルバー体操で大笑いすることが多い。「ラフティヨガ」という、始めは無理やり笑うが、笑っているうちにどんどん笑い声が大きくなる集まりもあるようだ。法案と言うと堅苦しいが、「一日一善」のような提唱運動があればいいと思う。(主婦 大岩江美子・67歳)

高齢で先行きが寂しいから笑って暮らしたい。今日はどこをぶらぶらしようか、どこかに話し相手がいないだろうかと考える。桂枝曾丸さんの和歌山弁落語のCDも暗記してしまうほど聴いたり、ニュース和歌山に掲載されているイベントをチェックして「笑えるもの」「楽しめるもの」がないか探し、あれば出かけたりする。こんなふうにして私は「笑い」を求めている。(無職 匿名・70歳)

笑うことは健康にもよいと言うので賛成。大人は親しい仲間との会話やテレビを見ることなど、自分に合った方法を見つけることができるが、子どもの場合は、教師や両親など周囲の大人の補助が必要。(主婦 匿名・30歳)

1月10日号掲載 「年1回の運動会を全ての組織に」

社内運動会を取り入れると、社員の健康増進のほか、円滑なコミュニケーションや絆の構築が促され、若手社員の働きやすさ向上にも役立ちます。(ワークカフェ代表・澤田淳

sanseiorenzi

企業や団体だけでなく自治会や老人会でも運動会を開催すれば良いと思う。自治会だと子どもから老人まで参加できる種目にすれば、つながりの強化や若者のコミュニケーション能力の育成にも役立つ。企業や団体では、運動の苦手な人も参加しやすいような種目設定が大切。運動会を通じてコミュニケーションの円滑化を図り、若い社員たちが生き生きと働ける職場になってほしい。(無職 匿名・68歳)

私のように運動の苦手な人間なら、種目に参加するというよりも「応援団」にまわった方が良さそう。この法案に「応援団」も付け加えれば、まさに全員参加の盛り上がりが期待できるのではないだろうか。(塾講師 中川祐一・56歳)

(ニュース和歌山2015年1月17日号掲載)