皆さんはどんな年越しを過ごされていますか? 私はもっぱら、家族で年越しそばを食べて、テレビ鑑賞しながらゆっくり過ごすのが定番です。でも、2022年から23年にかけては、まだ行動制限している気持ちを吹っ飛ばしたくて、マリーナシティへ。黒江から目と鼻の先にあるのに、カウントダウンイベントへ赴くのは初めてでした。

 人工島内のポルトヨーロッパは、地中海の港町をイメージしたテーマパークで、映画『コンフィデンスマンJP~英雄編』や朝ドラ『まんぷく』『あさが来た』『カムカムエヴリバディ』などのロケ地として度々使用されています。ふと目にした画面の中に、噴水のある広場や川沿いの道などなじみある風景を見つけるたびにうれしく思っていました。きっと同じように気づいて喜んでいる和歌山県人は私だけじゃないはずです。

 そんなマリーナシティには色んな思い出があります。子どもたちが幼いころは、遊園地で一緒にはしゃぎました。光の祭典「フェスタ・ルーチェ」のステージでクリスマスソングを歌ったり、クリスマスマーケットのお手伝いでピザを焼いたりも。体幹トレーニングにと一本歯下駄を履き、傾斜のきつい橋を歩いて渡り、打ち上げ花火を見に行ったこともあります。

 一昨年には新たな黒江土産にと開発した「新生姜の佃煮」のマーケティングを目的に、黒潮市場で1ヵ月間出店しました。和歌山産の新生姜とちりめんじゃこを使った商品で、この期間に購入したのをきっかけに、私が勤める黒江ぬりもの館までわざわざ来てくれた人もいたほど。うれしいつながりをつくってくれた場所です。

 さて、初めて訪れた大晦日。カウントダウンライブは後方で、観客と観客のすき間から遠目にステージを眺めました。それでも会場の熱気と一体感に包まれて寒さも気にならず、ワクワク感が増しました。年明けと同時に打ち上がる数十発の祝砲花火。頭上に広がる夜空のお月さまも星たちもきっとビックリするくらいにぎやかで、パーッと明るく華やぎました。歓声と拍手が巻き起こり、大興奮の年明けでした。

 今年も感動や刺激を体感できる場所へ自ら動いていきたいと、改めて思った1年の始まりとなりました。

黒江コンシェルジュ 瀬戸山江理(毎月第2土曜を担当)

(ニュース和歌山/2023年1月14日更新)