山の妖怪

出没地域 和歌山市

怖さ:3

161217_youkai 山に棲む大男で、ふだんは大人しいが、一年に一度、猛烈に腹が減るらしく、その時は何でも手当たりしだいにたいらげるのだそうだ。ある炭焼きの男が町で米と塩を買い、馬に荷を乗せて家路を急いだ。ひとつめの峠にさしかかった時、突然やまんぼが現れ、「塩くれ~」という。塩を渡すと、それに味をしめたのか、峠の度に米や馬を求めてくる。持ち物すべてをやまんぼに渡した男は、次は自分が食われる番だと恐ろしくなって、必死で逃げたという。

…   …   …   …   …   …

 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(2016年12月17日号掲載)