怖さ:2
山の妖怪
出没地域:和歌山市ほか

 容姿は僧や商人の旦那風とされ、年末等の忙しい時期に現れては金持ちの家にあがり込み、勝手にお茶をすすってくつろぐ奇妙な妖怪。岡山県では、海に浮かんだり沈んだりするクラゲのようとも伝わる。和歌山県にはこんな話が残る。山中の庵に太田信衛という学者がいた。ある日、殿様が学者に教えを請いに庵を尋ねると、羽織を着た奇妙な者が立っていた。何者かと殿様が聞くと「俺はぬらりひょんだ」とへらへら笑いながら庵に入っていった。殿様が驚いていると、学者は「山の妖怪です」と告げたという。

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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山/2018年4月28日更新)