怖さ:1
山の妖怪
出没地域:和歌山県全域

 山の神は、秋の収穫が終わると山に入ってその山を守り、春になると里に出てきて田の神になり、豊作をもたらす女神様であるが、残念なことに醜女(しゅうじょ)な上、嫉妬(しっと)深い性格だと言い伝えられる。そのため、自分より醜いものがあると喜ぶとされ、和歌山県南部では顔が醜いオコゼを山の神に供える習慣が今も残されている。南方熊楠の随筆には、山奥で木を伐採したが、川の水量が少なくて運べない時、山にオコゼを奉ると大雨が降って運ぶことができたとの記述がある。

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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山/2018年9月29日更新)