不老橋から片男波海岸に通じる道路は、江戸末期に作成された南紀男山焼の菓子鉢の図柄によると、築造当初はヤナギの木が植えられていたようです。しかし、明治末期の撮影とみられるこの写真ではマツにとって代わられ、人物と比べても大きく生育し、時間の経過を感じさせます。

 写真では分かりませんが、道路の右側は埋め立て前の広大な干潟が広がっていました。水面に突き出した建物は料理旅館芦辺屋が設置した休憩所です。川面にもやう小型の船はいずれも海苔採り船でしょう。

 紀国堂=和歌山市ト半町=店主、溝端佳則さんの古写真を紹介します。

(ニュース和歌山/2020年12月12日更新)