怖さ：４
町の妖怪
出没地域：和歌山市
Ｍさんは古書マニアで、数万冊の古い本が書庫の棚に整頓されている。そんなＭさん、最近、気になることがあった。書庫に入ると、本の場所が変わっていたり、本棚から出されていたりしたのだ。もちろん、部屋の鍵はＭさんしか持っていない。ある日、いつものように書庫に行くと、人の気配を感じた。泥棒でも入ったのかと思い、早々に電気をつけた。薄ぼんやりとした明るさの中、奥に青白い顔の女が立っている。「誰や！」。Ｍさんが持っていた懐中電灯ですばやく照らして見ると、女はほくそ笑みながら、本棚の裏に入って行く。Ｍさんはぎょっとして、女を追うのをやめた。本棚は壁にくっついていて、後ろにほとんど隙間がなかったからだ。
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（ニュース和歌山／2022年4月30日更新）
