怖さ:4
出没地域:有田市
家の妖怪

 昔、有田市に大食漢の男がいた。好き嫌いはなく、口に入るものなら何でも食べる始末。それがたたって腹痛になった。しかし、数日経っても治らず、それどころかお腹がどんどん膨らんでいく。そのうち、大きくなったお腹から声が聞こえてくるように。「腹が減った」「のどが渇いた」など、男の意思とは別にしゃべり出す。あげくの果てに、「早く食べさせろ」と悪態をつくことも。困り果てた家人が名のある医者を和歌山市から連れてきて診てもらった結果、「これは応声虫というものによく似ている」と、雷丸という薬を飲ませた結果、不思議な虫が下った。

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(ニュース和歌山/2022年12月10日更新)