和歌山大学と和歌山県選挙管理委員会は7月、選挙啓発ワークショップを和歌山市栄谷の和大で開いた。選挙制度を学び、啓発方法を考える3回講座で、最終回の27日は、学生が考えた案を発表した。同委員会は「すぐ取りかかれそうなものや思いがけない視点など、大学生目線のアイデアが生まれた。これらを生かし、投票率アップにつなげられれば」と話している。

和大と和歌山県選管 ワークショップ

 11月25日の知事選に向け企画。前回は全体の投票率が39・65%だったが、21~24歳は21・12%、25~29歳は27・54%と低かった。社会科の教員を目指す学生約30人に、若い世代向けの啓発方法を考えてもらおうと企画したワークショップで、1、2回目は、模擬投票の体験、選挙に行かない理由の討論、効果的な啓発方法について話し合った。

 27日はアイデアを具体化させて発表。スマートフォン向け無料通信アプリ、LINEの活用を考えた班は、メッセージ送信で使えるスタンプを独自に作り、使ってもらうことで選挙を身近に感じられるよう提案した。CM製作を考えた班は、忍者姿の役者を起用し、手軽さをアピール。投票しないデメリットを強調する動画、投票証明を使った割り引きサービスなどの案もあった。

 2年の恩地駿さんは「同じ班のメンバーも選挙への関心が低く、政治への考え方を改めないといけないと思った。教師になったら、この経験を生かし、子どもたちに伝えたい」、山本京香さんは「CMの短い時間でどう伝えるか悩みましたが、実現すれば同世代も投票に行くはず」と期待していた。

写真=他府県の事例を県職員(右奥)から聞いた

(ニュース和歌山/2018年8月4日更新)