■紀伊地区公民館俳句会・各自選

春潮や水平線の舟光る        竹川 裕子

やわらかく流れにゆれる芹を摘む   浦  悦子

春浅き鋭き目の鷺水に立つ      山下 正之

■香蘭俳句会・上野みのり選

渓川の石の堰止む花筏        辻  多恵

花日和陽をさけて座す野外句座    服部よね子

散る花の一片二片父母の墓      森井美惠子

■松江公民館俳句会・須田光成選

入学の孫に付き添ふ母校かな     豊浦真由美

懐メロを卒寿の母と春の昼      細川 里美

春日向物干台に鉢並べ        松中 淑子

■狩笹舟句会・笹尾茂葉選

真青なる空を背負ひて桃摘花     稲田 良子

不器用な夫の偽り四月馬鹿      渡辺志げ子

踏青や舗装なき道海に出る      滝本 昭次

■狩河西句会・須田光成選

親と子で高さを競ひ半仙戯      藤池 芳子

喪服着てしばしの花見二人連れ    太田 妙子

ふらここの影を濃くして花日和    河田 玲子

■喜成会俳句教室・山本恵草選

春の日のまだ新しきランドセル    松本 京子

春の風そっと吹いては逃げていく   丹羽キヨ子

紙ひいな少し華やぐ老い一人     川﨑美喜子 

【宛先】〒640・8570 ニュース和歌山編集部「投句」係。 1句会3作品まで。

(ニュース和歌山2015年5月9日号掲載)