わかやま市民会館落語倶楽部「紀(しるす)の会」元メンバーで、プロの噺家(はなしか)になった桂雪鹿が10月23日㊏、和歌山市南中間町のメイウインドカフェで開かれる「第1回メイウインド寄席」で高座に上がる。自身がメーンを務める和歌山で初の落語会。「〝第1回〟と付けたのは今後も続けたいから。地域の皆さんが気軽に遊びに行ける寄席として根付かせます」と笑顔を見せる。

 出身、在住は大阪府阪南市。落語好きな母の影響で、小学生のころから故・桂米朝のCDをよく聴いていた。中学以降は文化祭や打ち上げなどで友人と漫才をすることもしばしば。お笑い芸人の養成学校に入ろうと考えた時期もあったが、大学卒業後は小学校講師となった。

 勤める小学校で先生仲間と漫才をしていた2016年、紀の会で活動する同僚から、桂枝曾丸さんが講師を務める和歌山市民会館落語ワークショップを勧められた。半年間学んだ後、ワークショップの卒業生でつくる紀の会に入り、仕事が休みの週末、仲間たちと公民館や寺などで落語を披露してきた。

 活動する中、現在の師匠、桂文鹿(ぶんろく)に出会った。「落語とはこんなしゃべり方で、こんなネタをして…と思っていたところがありましたが、師匠は自由で、型にはまっていない。そこに引かれました」。18年に弟子入りし、昨年2月、年季が明けた。

 現在は落語のほか、大学時代に身に付けたヴァイオリンを生かし、演奏しながら漫談をしたり、ものまねで楽しませたりと引き出しの多さも魅力だ。「枝曾丸師匠に学び、アマチュアとして1年間活動した和歌山は、桂雪鹿のルーツ。そんな和歌山での寄席、落語を聞いたことのない方にもぜひ」と呼びかけている。

 午後2時開演。兄弟子の白鹿も出演。1500円、当日1800円。古川さん(080・3119・5448)。

(ニュース和歌山/2021年9月25日更新)