7月に発生した九州北部豪雨災害で甚大な被害を受けた福岡県朝倉市。9月8日、一般ボランティアと和歌山県、県市町村社会福祉協議会の職員ら16人が支援活動を行った。

参加者「人手まだ足りず」

 朝倉市の被害は11日現在、死者30人、行方不明者4人。住宅214棟が全壊し、川のはん濫による床上浸水、土砂のたい積などを含め772棟が半壊した。今も65世帯が自宅に戻れずにいる。

 今回の支援は、和歌山県災害ボランティアセンターの呼びかけで実施し、2班に分かれて活動した。一方は国の然記念物、「久喜宮のキンメイチク」が自生する神社、文字社にたい積した土砂の撤去作業に当たり、5時間ほどかけてスコップと手押し車で除去。軽トラック7台分を運び出した。参加した防災士の曲田(まがりだ)重信さん(69)は「重機が入れない場所は手で作業しなければならない。土砂にはガラスや生活用品も一緒に流れ込んでおり、整理が必要でした」と語る。

 もう一方は現地社会福祉協議会の依頼で63世帯を回り、必要な支援、現在の生活状況について聞き取り調査を行った。高齢者世帯で、折れた木の除去や床下の泥のかき出しが進んでいないことが分かった。

 和歌山県県民生活課の田中一寿さん(57)は「2ヵ月経っても支援が必要な地域はあります。被災した地域へ継続的に人を送り込む仕組みづくりが重要だと感じました」と話す。

 今後も要請があれば、朝倉市での活動を検討。県ボランティアセンターは災害ボランティアの登録を受け付けている。同センター(073・435・5220)。

写真=現地スタッフ(左)から説明を受けた

(ニュース和歌山/2017年9月16日更新)