和歌山の魅力を書籍で発信する「紀州文化の会」が4月18日㊏、『あがらの和歌山〜気になる和歌山今昔物語第4集』を出版した。

 「和歌山のファンを増やそう」を合い言葉に年1冊のペースで刊行を続け、21冊目。歴史や文化、人物、方言など多彩なテーマを扱ってきた。現在の「気になる和歌山」シリーズは、和歌山市内を7つのエリアに分けて街の移り変わりを紹介。今回は、国体道路沿いの宮北、宮前、名草地区を取り上げた。

紀州文化の会のメンバー。 前列左が大江会長

 注目は、豊臣秀吉らによる紀州征伐の激戦地となった小雑賀周辺を含む解説。秀吉の進軍ルートや秀長の動向、太田城攻防戦、雑賀衆の抵抗などを詳細に調べ上げた。原稿執筆中にNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の放映が決まり、図らずも今の話題にピタリと重なる内容となった。

 また、三葛塩田跡や紀三井寺競馬場、世界リゾート博翌年に開かれたルミナリエなど、貴重な写真を多数掲載。巻頭コラム「あの頃の街の思い出」には、紀三井寺の前田泰道貫主ら地元ゆかりの11人が寄稿した。

 「公文書には残らない、言い伝えだけで消えていく歴史を残すことが大切」と同会の大江寛会長。「本を読んで『和歌山ってすごいんや、すごかったんや』と自信を持ち、好きになってほしい」と力を込める。さらに、20年以上にわたる歩みをたどりつつ、「自分のことのように協力してくれる人たちに何度も助けられた」と振り返り、活動を支えてくれた周囲の優しさに深い感謝を込めた。

 B5判、320㌻。2480円。和歌山市内の主要書店で販売中。同会(090・1222・6495)。

(ニュース和歌山/2026年6月20日更新)