デジタルデトックスに挑戦している。携帯電話やパソコンなどデジタル機器から一時離れ、IT依存症を防ぐ試みだ。スマートフォンに入れていたインターネット上の交流サイト、SNSのアプリを削除した。休日は数時間電源を切ることもある▼きっかけは竹林に囲まれた里山体験施設のあるじの一言だった。「ここに来た人にはデジタルデトックスをしてもらいます。自然を存分に感じてほしい」。そのスピリチュアルな言葉の響きにひかれた▼電車の移動時間、トイレに立った友人を待つ間、夜眠りにつくまでの布団の中…。数分の隙間時間でもスマートフォンに手が伸び、エンタメニュースやSNS、動画など数時間後には忘れてしまうような情報に時間を割いていた▼プチデトックスから3ヵ月。友人より少し遅れてSNSの情報を知ることもあるが、不便には感じない。むしろ、自分にとって必要なモノを選ぶ感覚が研ぎ澄まされる。オンラインからオフラインへ。ITから開放される「自由」を知った。 (岡村)

(ニュース和歌山2016年5月7日号掲載)