食卓に飾るものやちょっとした贈り物に、近ごろは花を買うようになった。スーパーや産直市場で手ごろなものを探しては、見よう見まねで空きビンに差して楽しんでいる。涼しくなってくると、切り花が日持ちするのでうれしい▼敬老の日は祖父母に花を贈った。食べ物がのどを通らず、近ごろは会話も難しい祖父には花屋さんに相談し、南国風の真っ赤な花、アンスリウムを使った、目に鮮やかなミニブーケをつくってもらった。花を見て、祖父の瞳がぱっと輝いたのが分かった▼花の魅力を感じることは他にも。道に面した玄関の鉢植えや、街路樹のわきの花壇が手入れされているのを見かけると、自分の家だけでなく、街に目を配って飾ってくれる人が住んでいるのだな、とほほえましくなる▼心を和ませるだけでなく、実際にベランダや玄関、公園を花で飾ることは空き巣などの犯罪抑止に効果的、との話も聞き、なるほどと納得。家内安全の意味も込めて、やはり食卓の花は欠かせない。 (島本)

(ニュース和歌山/2017年9月23日更新)