提案者：橋本 雅史（わかやま市民自治ネットワーク理事長）
みなさん、７月の参議院選挙は投票に行かれましたか？ 和歌山県の投票率は55・29％で、全国の54・70％を少しだけ上回りましたが、それでも半分近くが棄権。参院選の経費は全国で５００億円。和歌山だと、知事選で５億円、和歌山市長選で１億円かかります。半数が棄権することは、経費の半分を無駄にすることなのです。
そこで、棄権者に罰金を科す法案を提案します。選挙費用を有権者一人あたりでみると、知事選でざっと６００円、市長選で３００円。棄権者に取り立て書を送り、納入してもらいます。罰金額は１回棄権するごとに手数料を含めて１０００円を想定しています。なお、投票に行けない人の救済措置は別途考えます。
「罰金を払いたくないから投票に行く」のは本来の姿でないですが、投票率はほとんど50％前後で、30％台も珍しくない。今、手を打たないと、自分たちが暮らす社会に関心を持たなくなってしまいます。
私たちわかやま市民自治ネットワークは、投票率アップを目標に公開討論会を開いてきました。選挙前に立候補予定者に集まっていただき、意見を述べ合ってもらう会です。しかし、投票率は改善されず、選挙制度も根本的にはなかなか変わりません。
今回の参院選から18、19歳が投票できるようになり、公開討論会も学生主体に運営してもらいました。ただ、彼らも当初は、選挙は遠いところでだれかがやっていると思っていました。行っても行かなくても、生活には何ら影響がないと感じていたのです。それに、大人の投票率低下が拍車をかけます。まず、大人が変わらなければなりません。
罰金を取られると、私たちの税金を無駄にしてきたと実感できます。払いたくなければ、投票すれば良いだけ。選挙を、自分たちの地域について真剣に考える機会にしてほしいのです。
写真＝今年の参院選公開討論会に高校生が多数参加した
この法案にご意見を
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ニュース和歌山編集部「よくする法案」係
法案への読者の声
９月24日号掲載
市民全員が税の教室受講
【反対】
◎確かに、税は身近な存在ではある。しかし、税についての受講を義務化するとなると、いささか無理があるのではないか？ なぜなら、国民すべてが関心を示すほど、また、義務化するほどのものではないからだ。仮に、実現したとして、国民すべてが一定水準の理解度を求められるといった状況では、一定水準に達していない人たちはどうなってしまうのか？ 世の中は、すべて理解できる人ばかりとは限らない。理解できなければ再受講となるだろうが、これまた、すべての人たちが同じ時間を共有できるものでもない。人にはそれぞれ自由に使える時間があり、それを阻害することはできないはずだ。（契約社員 川﨑健太・33歳）
フリー投稿
相棒の人力車で生きる喜び伝える／伊勢市 北原美希
２０１３年、人力車の車夫
となった私は、その年の10月に脳こうそくを起こし、翌年に、その原因だった心臓の穴をふさぐ手術をしました。医者からは「人力車はもうひけないよ」と言われましたが昨年、和歌山で復活を果たし、６月にニュース和歌山さんに取り上げていただきました。
去年は、和歌山城周辺で人力車を走らせ、小学校で子どもたちに体験授業を行いました。今は三重県伊勢市へ娘と引っ越し、おはらい町で車夫をしています。
しかし、現在、伊勢には人力車が１台しかなく、その１台を車夫５人で共有しています。人力車は高額で、なかなか手が出ません。そこで、相棒の人力車を購入するため、インターネットのクラウドファンディングで購入資金協力を呼びかけることにしました。
自分の人力車を購入して、おかげさまの地、伊勢から世界へ、そして地元の和歌山へ。人力車の魅力と共に、生きている喜びを発信していけたらなと思っています。
11月13日（日）に白浜で開かれる「癒しフェスティバル」に人力車で出動する予定です。和歌山の皆さんに、乗るのもひくのも楽しい人力車の魅力を届けに行きます。
（ニュース和歌山2016年10月８日号）
