《回答者》
◆外 科
楽クリニック
藤田 定則院長

 血液だけはもちろんですが、血便も含め、肛門から血液が排出されることを全て「下血」と呼びます。

 一般に排便中にポタポタ血が出る時は、いぼ痔(内痔核)や切れ痔(裂肛)を疑います。痛みを伴うのであれば、痔の可能性が高いでしょう。しかし、下血は、口から肛門までの消化管のどこかを出血源とします。様々な原因が考えられるため、注意が必要です。

 排便の有無に関係なく、便器が真っ赤になるほどの出血は、胃・十二指腸潰瘍、虚血性腸炎、大腸憩室、直腸潰瘍などを疑います。出血量が多いと、短時間のうちに急激に血圧が低下し、意識喪失状態になることがあります。血をサラサラにする薬を服用している場合は、さらに緊急性が高まります。多量の下血を認めたら、すぐ救急病院を受診するようにしてください。

 出血量が少なくても、がんのような命にかかわる重大な疾患が原因の場合もあります。出血が時おりであっても長期間続く時は気をつけましょう。

 胃や大腸の内視鏡検査を受けていない方や、毎年大腸がん検診(便潜血検査)を受けていない方で、肛門からの出血があった時には放っておかず、必ず医療機関を受診し、検査を受けましょう。

(ニュース和歌山/2026年9月19日更新)