ボランティア犬もか吉 河北中で活動紹介

161105_mokakiti 和歌山市でボランティア犬として活動するもか吉が10月28日、同市北島の河北中学校を訪れた。飼い主の吉増江梨子さんが取り組みを話し、命の大切さや活動の楽しさを伝えた。吉増さんは「動物を物のように見ず、尊い命や感情があると実感してほしい。ペットと一緒にできる社会貢献を知り、参加する子が増えてゆけば」と願っている。

 校区内で子どもたちの通学の見守りや、福祉施設への訪問などに取り組むもか吉。9月からアイマスクをつけたり、重りのついた服を着たりと視覚障害者や妊婦を体験して福祉について学ぶ1年生に、活動を知ってもらおうと訪問した。

 吉増さんは、動物とのふれあいを通じて、人の心を癒すアニマルセラピーを紹介。病気で苦しんでいる人がもか吉に会うことで、患者の表情が和らぎ、楽しみに待ってくれていることを挙げ、「動物は人の心や表情をよく読んでいます。優しい言葉かけや思いやりの心を持つことが大切です」と強調した。最後に、「中学生になって、成長と共にできることが増える中で、『何か力になりたい』との思いを大切にしてほしい」と呼びかけた。

 杉迫裕愛さんは「もか吉とふれあうことで病気の人の体調が良くなったという話が印象的でした」と笑顔。笹井大輔さんは「小学生のころに捨て犬を見つけ、助けてあげることができなかったのが心残りだった。人のために頑張っているもか吉と出会えて良かった」と目を輝かせていた。

(2016年11月5日号掲載)