工事逆手に巨大クレーン解説

 春は交通公園へ遊びに来て──。一昨年から道路工事のため敷地の3分の1が使えず、来園者が減っている交通公園(和歌山市西)は、工事用に持ち込まれた高さ約50㍍の巨大クレーンの解説を始めた。山本彰一園長は「交通安全教室で解説しています。めったに見ることのできない大きなクレーンを間近に感じられます」と話している。

 東部コミュニティセンターの近くで建設中の和歌山南スマートインターチェンジ。インターと接続する南港山東線の工事も進んでおり、同公園と貴志川線の上を片側2車線の橋が通る。

 一昨年秋、園の東側、複数のすべり台が付いた遊具やブランコ、鉄棒があったちびっこ広場で橋脚の工事が始まり、遠足の団体利用が減少。昨年度は年間100件あったものの、今年度は70件になった。園を訪れる人を増やそうと、目をつけたのが今年2月に設置された大型クレーンだ。

 2月19日は紀の川市上野のこばと保育所から園児55人が来園。横断歩道の渡り方や信号のルールを学んだ後、クレーンについて教わった。山本園長から「一度に650㌧もの荷物を持ち上げることができます。園内に展示してある路面電車だと10台ぐらい」と説明を受けると、園児たちは「すごい!」と歓声を上げていた。

写真=クレーンを園児たちに解説する山本園長(左)

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 交通・鉄道安全教室…3月18日(日)午前9時50分と午後1時20分の2回、同公園。和歌山県交通安全協会のマスコットキャラクター、ちゅういくんと一緒に交通ルールを学び、和歌山電鐵貴志川線で伊太祈曽駅へ移動。洗車体験など。無料だが運賃実費。希望者は和歌山電鐵(073・478・0110)。同公園(同472・7690)。

(ニュース和歌山/2018年2月28日更新)