花を咲かせるまでに50~60年かかるといわれているリュウゼツランの一種、アオノリュウゼツランが紀の川市貴志川町高尾の和歌山県農業試験場で7月18日、開花した。段子和己場長は「一度花が咲くと枯れてしまう、はかない植物です。8月上旬まで咲いていると思うので見に来てほしい」と呼びかける。

 メキシコに自生し、葉が竜の舌のような形をしていることから名前がつけられた。52年前、試験場が現在の場所に移転したのを機に植えられたとみられ、3株あったうちの1株は20年前に咲いて枯れた。

 今回開花したのは本館北側の株で、5月10日過ぎ、アロエに似た放射状に広がる葉の中心から、茎が伸びているのを段子場長が発見。毎日10㌢ずつ空に向かって伸び、7㍍にまで成長した。7月18日にはつぼみができ、花火のような形の黄色い花をつけた(写真)。

 見学自由。農業試験場(0736・64・2300)。

(ニュース和歌山/2019年8月3日更新)