わかやままるしぇ 中北親子 三者三様の店

 新鮮な食材と市場の雰囲気を楽しめる和歌山市中央卸売市場(同市西浜)内の新施設「わかやままるしぇ」で、父、母、子がそれぞれ違う店を構え、客を出迎えている。車両修理店を営む父の中北秀史さんは「母も昔、ここで日本茶の卸業をしていた。これで3代続いて市場に開業することになった。各々の強みを生かし、新しい市場を盛り上げられれば」と笑顔を見せる。

 秀史さんが同市場で働き始めたのは20年前。場内に車両を直せる所がなく、早朝から勤務する業者は車の故障に頭を悩ませていたため、「オートサービスF1」を立ち上げた。一方、妻の千純さんはマレーシアの造花や雑貨を扱う「夢想花」を6年前から同市場で営んでいる。

 両親に続けと、市場のリニューアルに合わせて出店したのが息子の和杜さんだ。マレーシア文化を食から伝えようと日本風にアレンジしたマレーシア料理を出す「鉄板ダイニング桜」を始めた。「祖母も働いた歴史あるこの市場を守り、活気づけたいと出店を決めた。長く愛される店を目指します」と意気込む。

 千純さんは「家族で支え合いながら、やりがいのある仕事をしています。市場は歴史のあるものから新しいものまで、色んな出合いがある場所。気軽に家族で訪れてほしい」と声を弾ませている。

写真=三者三様で出店し、笑顔で客を出迎える中北さん親子

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 市中央卸売市場内に7月2日オープンした総合食品センター棟「わかやままるしぇ」は、一般客も利用できる。海鮮丼や天ぷら、早すし、パンなどを提供する12の飲食店は午前2時~午後2時。㊐のみ午前10時~午後2時。㊌休み。水産加工品や漬物、乾物、豆腐、雑貨を販売する25店舗は午前2時~午前7時で、㊌㊐定休。各店の営業時間など詳細は同市場(073・431・3161)。

(ニュース和歌山/2020年7月11日更新)