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 「新老人の会」和歌山支部(板倉徹世話人代表)のパソコンサークルが高齢者に好評だ。60〜90代がインターネットのフェイスブック、ラインなど若者に人気のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を学んでおり、「孫やひ孫と話が通じるようになってうれしい」と喜びの声がもれている。

 新しい老人の生き方を追求する新老人の会は、医師で文化勲章受章者の日野原重明さんが会長を務める全国組織。和歌山では7年前に支部が発足し、現在、会員220人を抱える。日野原さんを招いてのフォーラムを年1回開催するほか、和歌山支部はサークル活動が充実している。お手玉や手品、絵画と主に会員が講師を務めるサークルが11あり、中でもパソコンやiPadなどタブレット型パソコンにふれるサークルでは、会員の岩崎好宏さん(83)を講師に約20人が活用法を身に付けようと奮闘している。

 7月15日は、タブレット型パソコンで連絡先を整理する方法を学び、フェイスブックの友達やメールをくれた人の登録にトライ。悪戦苦闘する人には岩崎さんがパソコンを手にとり、質問に答えた。

 最高齢90歳の宮本節子さんは「万が一寝たきりになってもiPadがあれば、友達と連絡できる。以前はひ孫たちの話に取り残された気がしていたが、今はついていけますよ」とにっこり。

 フェイスブックのグループやラインで普段から交流を楽しむメンバーも多く、同支部事務局長の神谷尚孝さん(79)は「ラインで1日何度もやりとりしていると、気分が若くなる。話す内容は料理や野菜の作り方など様々。1人暮らしの方の普段の様子も分かり、良いですね」と語る。

 講師の岩崎さんは「ITは若者よりも高齢者に良い道具。苦手意識を持つ人が多いが、玩具と思って慣れてもらえたら世代を超えて人とふれあえます」と強調する。

 サークルは水曜日午後2時、和歌山市本町のフォルテワジマ6階。第2・4水曜がパソコン、第3がタブレット。このほかは個別指導。1回会員500円、非会員1000円。新老人の会(073・472・5994)。

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 ◎新老人の会和歌山支部・健康講座…7月25日(土)午後2時、フォルテワジマ6階。辻整形外科理事長の辻寛さんが「まだまだボケてはいられない」と題して話す。500円。先着40人。

写真=タブレット型パソコンを学ぶ参加者たち

(ニュース和歌山2015年7月25日号掲載)