20170311soudann 若い母親対象の「若年性乳がん患者の集い」が3月18日(土)、和歌山市手平のビッグ愛9階で開かれる。病気への不安や生活の悩みなどを語り合う「乳がん患者サロン・スイートピー」が初企画。田中文子代表は「小さな子を抱えている患者の悩みや悲しみは計り知れず、同世代に患者が少ないために1人で抱え込んでしまいがち。そうした人たちの支え合いの場にしていきたい」と願っている。

 同会は、2010年から毎月、和歌山市や橋本市など県内4ヵ所のいずれかで患者の集いを開催。電話相談も受け付けている。乳がんは女性がかかるがんの中で最も多く、和歌山県内では12年の新規罹患(りかん)者数が554人。このうち、40歳未満は24人だったが、30代女性がかかったがんの中で子宮けいがんに次いで2番目に多かった。タレント、小林麻央さんの闘病がメディアで報じられ、近年、若い女性からの相談が増えていることから、若年性に特化した集いを開くことにした。

 患者サロンに参加する和歌山市の女性は2年前、出産後に乳がんが発覚。当時0歳だった娘が突然母乳を飲まなくなった。「乳首が変形し、調べると見つかりました。もうダメだと落ち込みましたが、子どもを見て、『生きたい』との思いを強くしました」と振り返る。抗がん剤や手術で治療したものの、「がんの栄養となる女性ホルモンを抑える薬を飲んでいる間は2人目の子どもは望めない。薬を止めると再発するリスクがある。子どもにどう話せば良いのか、同世代の声を聞きたい」と明かす。

 20年前、33歳の時に乳がんを経験した中井薫副代表は「今の悩み、今後の悩みをそれぞれ抱えていますが、仲間の存在や、打ち明けられる場があることは本人にとって心強い。共に闘っている同世代や経験者の言葉に力を得てほしい」と望む。

 午後1時半~4時。無料。20、30代または中学生以下の子を持つ親対象。申し込み不要。田中さん(073・436・5485)。

 

写真=相談に訪れた女性を迎える田中代表(中央)ら

(ニュース和歌山より。2017年3月11日更新)