明治時代に活躍した外務大臣、陸奥宗光(1844〜97)。没後120年を迎え、命日に当たる8月24日、和歌山市は生誕地とされる吹上3丁目の国道42号沿いに石碑を建てた。市文化振興課は「学習教材として活用してもらい、和歌山への愛着を深める場になれば」と望んでいる。

 政治家、外交官として日本初の平等条約をメキシコと結び、各国との不平等条約の改正に尽力した陸奥は、幼少期を吹上で過ごした。石碑は2014年まで同地にあったが、マンション建設で撤去された。市民からの要望を受け、没後120年の節目に設置した。

 高さ1・2㍍の石碑を設置。説明板では日清戦争や三国干渉といった難局を乗り越えた功績や、岡公園や外務省に銅像があることを紹介する。漢字にルビをつけ、英語を併記し、子どもや外国人も読めるよう配慮した。

 今後、岡公園に外務省から譲り受けた桜を植え、石碑の場所を示す案内板を年内に整備する。

(ニュース和歌山/2017年9月2日更新)