地元音楽家が曲提供

 環境問題をはじめとするSDGsについて学習を進める和歌山市善明寺の近畿大学附属和歌山中学校2年生。この活動をPRする際の曲が地元音楽家から贈られた。生徒の一人、西村歩樹さんは「環境を良くしていくには、多くの方に協力してもらわないといけない。今後、イベントで外部へ発信する際にこの曲を活用したい」と喜んでいた。

 この学年は「ふるさとを守ることが世界につながる」と、1年だった一昨年夏、「ふるさと委員会」を立ち上げた。これまで同市の海水浴場4ヵ所を清掃したり、砂浜で集めたゴミを材料にくじらが題材のモザイクアートを作ったりと活動。取り組みの成果をPRしていくにあたり、「人の心を動かすのに音楽は欠かせない」と、同市の音楽プロデューサー、イケハラタカヒロさんとサックス奏者の岡なづきさんに作曲を依頼した。

 3月17日には2人が同校を訪れた。事前にオンラインで意見交換を重ね、「最初は静かに、段々明るく」「ハイテンポな感じ」「天真らんまん」など生徒の希望を踏まえて、イケハラさんが作った曲を披露。これに生徒の代表者がシンバルの音をパソコンで加えて完成させた。曲を聴いた横田千咲さんは「私たちのモザイクアートにも、楽しいこの学年の雰囲気にもピッタリ」と笑顔を見せた。

 イケハラさんは「SDGsには幅広い課題が網羅されており、様々な分野の知識を横断的につける必要がある。今回、新たな発想を生む経験をと楽曲制作の一端を経験してもらいました。この特異な体験が生徒たちの活力につながれば」と期待していた。

写真=イケハラさん(右手前)に教わり、自由な感性でシンバルの音を加えていく生徒

(ニュース和歌山/2022年3月26日更新)