母ヤギの妊娠、出産とそれを見守る姉妹の成長を描いた絵本『やぎのタミエはおかあさん』を、海南市のイラストレーターで絵本作家のすけのあずささんが3月10日㊎、BL出版から発行する(写真)。「お産の苦しそうなシーンも隠さずに描いています。動物も人間も出産は命がけ。そんなことを伝えられたら」と願いを込める。

 タミエはよく小屋から逃げ出し畑へ入っていたが、最近はどうも元気がない。病気を心配した姉妹だが、おなかに赤ちゃんがいると父親から教わり──。

 すけのさんは彼岸に夕日を眺める風習が残る雑賀崎を舞台にした絵本『うみのハナ』を昨年出版した。2作目の今作、姉妹は自身の長女と次女、タミエは紀美野町に住んでいた時に飼っていたヤギがモデル。2年前には家族でヤギの出産に立ち合った。

 「生まれたばかりの子ヤギは自力で立ち上がり、乳を探して飲みます。そんなたくましさの反面、生命力が足りずに亡くなった子ヤギもいました」とすけのさん。「母ヤギは弱い子ヤギには乳を与えず、見放します。強い子しか生きられない〝生〟のあり方はショックでしたが、生き抜くには当たり前なのだと、命のたくましさ、はかなさを同時に学びました」と振り返る。

 27×21㌢、32㌻。1650円。ツタヤウェイガーデンパーク店、宮脇書店ロイネット和歌山店ほかで販売。なお、海南市船尾のオールドファクトリーブックスでサイン会を11日㊏午前10時~午後5時に実施。また、原画展を4月15日㊏~23日㊐に開く。午前10時~午後4時(㊏㊐は5時)。㊊㊋休み。

(ニュース和歌山/2023年3月4日更新)