65歳以上の7人に1人が患者といわれる認知症。楽しみながら予防できるゲームの教室が和歌山市美園町のほっこりさんで開かれ、好評を得ている。県内唯一の講師、藤島壽子さん(71)は「勝ち負けに関係なく、挑戦することで脳が活性化される。認知症を先送りにすることは可能」と力を込める。

月2回の教室が好評

 ゲームはNPO法人認知症予防ネットが2004年に考案。軽度の認知症でも、一般の参加者と一緒に楽しめるのが特徴だ。ほっこりさんでは2年前に教室が始まり、現在は毎回約15人が参加している。

 まずは輪になって自己紹介。日を確認し、自分と左右に座る人の名前を紹介する。藤島さんは「高齢になるにつれ、左右の判断と数字の把握が難しい。ゲームを通して鍛えられます」と話す。

 この後、上半身を使ったリズム運動やお手玉、「あ」から始まる単語などを順番に言う頭の体操、風船を使ったバレーやサッカーを行う。やさしい課題からゆっくり取り組み、徐々にスピードや難度を上げる。

 30点満点の認知症診断テストで、受講者45人の平均が6・2点上昇するなど効果が見られる。開講時から参加する金田章さん(87)は「手先のトレーニングや、参加者とのふれあいで脳への刺激が感じられる。間違っても笑いが起きて楽しい」とにっこり。

 第2・4水曜午後1時半。500円。10月11日(木)からリーダー養成講座を実施。藤島さん(073・414・8420)。

写真=ゲーム中、手を動かすことが脳の活性化になる

(ニュース和歌山/2018年10月10日更新)