津波が来た時の避難路を確認するため、和歌山市東高松の高松小学校5年生76人が17日、アンテナが落ちそうな家や欠けたブロック塀を見つけながら、学校からそれぞれの自宅がある地域を歩いた。2組担任の大槻哲也教諭は「地図だけでは分からない地域の現状を知ることができました」と効果を実感していた。

takamatusho 3グループに分かれ、看板や海抜表示、避難場所をチェック。同行した市地域安全課職員の南本敦英さんがところどころで立ち止まり、「地震の時は、看板が落ちてきたり、ブロック塀が倒れたりして、道が通れなくなることがあります」と説明した(写真)。また、浸水予想地図を見ながら、「この辺りは海抜2・8㍍。最大4㍍の津波が来ると想定されているので、そうなれば1㍍ほど浸水します」と紹介した。

 途中、2組の柴結美さんが「和歌川に近く海抜3・8㍍しかないところが、なぜ避難場所になってるの」と疑問を投げかけると、1組の玉石渚紗(なぎさ)さんは「時間がなければ、その避難場所へ。時間があれば、もう少し高いところへ行く」と意見を交わした。

 今後、チェックした危険箇所と避難経路を1枚の地図にまとめる予定。西川厚子校長は「12月中旬に保護者や地域の人に向け発表し、地域ぐるみの防災活動につなげたい」と考えている。

(ニュース和歌山2016年11月26日号掲載)