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 折り紙の穴をのぞいてごらん、その小さな光のサイズがみんなのはじめの大きさだったんだよ──。助産師の安宅満美子さんによる「いのちのじゅぎょう」が13日、和歌山市納定の宮北小学校で開かれ、2年生31人が生命の誕生を教わった。

 まず、妊娠中の母親はおなかの赤ちゃんのことを考えて食べ物に気をつけていること、出産時は激しい痛みに耐えることなどを聞いた。「40万もある命のもとの中から一人だけ勝ち抜いた命。生まれてきた自分は一番生きる力が強く、選ばれた一人なんだよ」と、誕生の奇跡や親の愛情について説明する安宅さんの言葉に耳を傾けていた。

 この後、おなかに約8㌔の重りが付いたジャケットを着て妊婦体験。身につけた女の子も男の子も「重たい!」と驚きの声を上げていた。このほか、赤ちゃんの心音を聞いたり、新生児と同じ重さの人形を抱っこしたりと、体験を通じて命の尊さを学んだ。

 1組の吉田奈央さんは「赤ちゃんを抱っこするのがすごく重たかったです」、畑野悠太朗くんは「おなかにつけた重りが重かった。2㍑のペットボトルが4本分もあるとは」と驚きの表情を見せていた。

 安宅さんは「生まれる前のおなかの中にいるときから指を吸い、肺を動かして自分の力で生きる練習をしてきた。自分自身も頑張って生まれてきたことを知って、自信につなげてほしい」と語っていた。

写真=重さ約8㌔のジャケットを着て妊婦を体験した

(ニュース和歌山より。2017年2月25日更新)