提案者:花光 郁(文化創造グループ会長)

「ぬらりひょん」という妖怪をご存じでしょうか?

  忙しい人家に勝手に上がり込んで、主(あるじ)と錯覚させる振る舞いをするという、上品な和服を着た巨大な禿(は)げ頭の老人姿の妖怪です。このぬらりひょん、妖怪の総大将と言われていますが、なんと、和歌山の出身なのです! 日本中の妖怪の総大将が和歌山の出身だなんてすごいことだと思いませんか?

 また、このニュース和歌山にマエオカテツヤさんが「妖怪大図鑑」を連載されているように、和歌山には古くからの妖怪伝承が数多くあります。「総大将」の住む和歌山は、まさに「妖怪王国」と言えます。

20161022_rl そこで、私は「和歌山を妖怪王国に!」法案を提案します。「妖怪」をテーマにした様々な取り組みで和歌山を内外にPR、活性化していくことを推進しようという法案です。「妖怪」や「妖(あや)かし」をテーマにした各種イベントの開催や、田辺市のダルダルのようなゆるキャラの活用、情報発信、文化・芸術活動など様々な活動を多角的に支援していくのです。

 「妖怪」とは、人間の自然への恐れや、物を大切にするといったような心が生み出したものと言われています。人としての生活の営みの隣に妖怪は住んでいるのです。私は、「妖怪の住めないところに人間は住めない」と思っています。自然環境が破壊され、現代社会の様々なストレスなどで人間らしい暮らしが失われていく世の中には妖怪は住めません。「人間が人間らしく生きられる世の中」こそ、人と妖怪が共存できる世の中なのです。

 妖怪での町おこしは、水木しげる氏の出身地、鳥取県境港市が有名ですが、自然豊かで、古来から癒しの地であり、人情味あふれる和歌山も、それを行うにふさわしい地だと思います。10月29日、私どもも協力し、和歌山城で城プロジェクト主催の妖怪イベント「冥途カフェ」が開かれます。このような活動で、和歌山をもっと素晴らしい地にしていこうではありませんか。

(ニュース和歌山2016年10月22日号掲載)

 

この法案にご意見を

「賛成・反対・どちらでもない」のご意見とその理由、氏名、年齢、職業、住所、電話番号を書いてお寄せください(匿名希望の場合、その旨も明記)。次々号以降掲載致します。また、皆さんからの「よくする法案」(800字程度)、フリー投稿(写真や文章)もお待ちしております。抽選で毎号掲載者1人に1000円分の商品券を贈ります。

【応募先】
郵送=〒640・8570 ニュース和歌山(住所不要)/FAX=073・431・0498

メール=nwtoko@nwn.co.jp

ニュース和歌山編集部「よくする法案」係

 

法案への読者の声

選挙投票棄権者に罰金を

hantaiblue  ◎「棄権」という行為の中には、明確な意思を持って一票を投じることと同じくらい、あるいはそれ以上に重要な意図が含まれていることがある。単純に投票するのが面倒だからという人がいるのは事実だが、権力の否定の意思を持った人がいることも事実だ。だれもが権力を否定することによって現行の制度を機能不全にし、より人々に近い形で自治を行おうとする試みは世界で起こり始めている。投票率が下がっているというのは、現在の政治制度を望ましく思わず、代議制ではない下からの自治や政治を行うことを望む人が増えていることの表れではないだろうか。投票率の低下に潜む真意を考えるとき、単純に投票率を上げようとすることが正しいとは思えない。(高校生 近藤柊弥・17歳)

 ◎日本では投票を「権利」と考える人が半数以上いると思う。今の国会議員から地方議員に至るまで「政治屋」が多い。最近は富山市議会のように「お金」に関わる不祥事が多く、「政治家(屋)」に対する不信感が、今まで以上に多くの国民に生じている。一方で、古き良き時代のような「偉大な政治家」が出てこず、政治に全く興味がないのも投票率に大きく影響している。まずは、信頼を回復する方が先決。「罰金を払いたくなければ投票すれば良いだけ」の考えは余りにも単純で、根本的な改善法ではない。(無職 熊谷光央・67歳)

 ◎憲法は明確に国民の権利・義務を明示しており、参政権は憲法が定める国民の権利です。罰則を科すのは、権利を義務化することになり、憲法に反します。それより、投票率が上がるよう、国民が納得する政策をたたかわせ、選挙を魅力あるものにする努力を、選ぶ方も選ばれる方も行うことが大切です。(無職 草野智行・75歳)

 

sanseiorenzi ◎こういった法案にはおそらく反対意見の方が多いのだろうけど、選挙に関心を持つきっかけづくりに十分なりうると思う。「だれに投票しても一緒」などという言葉は、選挙に関心がない人の言い訳にも聞こえる。正直、私自身、独身時代は選挙に関心がなかったが、子どもが生まれ親になったのを機に、政治について深く考えるようになった。今は東京都政に目が離せない。きっかけって大事。(主婦 匿名希望・30歳)

(ニュース和歌山2016年10月22日号掲載)