空気が乾燥しやすいこの季節、イガイガしたのどにほしくなるのが飴(あめ)です。実は11月15日は「のど飴の日」。「いいひとこえ」の語呂合わせと、全国的に最低気温が一ケタになる11月中旬にのど飴の需要が増すことから、この日に選定されているそうです。県内の旅を推奨する半額クーポン「わかやまリフレッシュプラン」で県内観光がにぎわう今、旅のおともにおすすめの飴「黒江BONBON」をご紹介します。

 梅・じゃばら・みかん味、紀州てまりをかたどったピーチ味、紀伊半島の海の青さを思い起こさせるソーダ・メロンソーダ・コーラ味、紀州備長炭を練り込んだ見た目もシックなタイプの4種類。パッケージは紀州犬や紀州漆器などをモチーフにした愛らしいデザイン缶で、約60種類あります。手作りと素材にこだわる海南市の老舗飴屋、タカラ製菓が製造しているだけあって、思わずなめ続けてしまうおいしさです。

 「紀州漆器を活用した黒江ブランドの構築協議会」が取り組む企画の一環として8月に誕生しました。企画・デザイン・販売を担うのは、同市に事務所を構える96BOX。ここで私が特筆したいのは、代表の黒岩正和さんの興味深い経歴です。黒岩さんは、日本の島での暮らしや祭事の撮影を得意とする写真家です。これまで撮影で訪れた島はなんと350以上! 2年前、家族で京都からUターン移住し、今は海南市を拠点に各地を飛び回っています。

 「黒江BONBON」には手の平サイズのストーリーブックが付いています。電車を待つかのようにJR海南駅舎内のベンチが写り込んでおり、旅と日常を織り交ぜた日々を送る黒岩さんらしさが潜んでいます。そんな黒岩さんの思いが詰まった飴をなめていると、思わず旅に出かけたくなりますね。

 購入は海南駅の市物産観光センターやオンラインショップにて。体調管理に気をつけつつ、身近な旅から楽しみましょう。

フリー編集者 前田有佳利(第3土曜担当)

(ニュース和歌山/2021年11月20日更新)