9月1日の「防災の日」を前に、災害時の食を考えましょう。飲み水は1人1日1㍑ぐらい、食料はご飯や乾パン、缶詰を用意。また、空き缶コンロの作り方を知っておくと役立ちます。

保存食が色々

160824_bousai 大地震や津波、水害が起きたとき、避難先でまず大切なのは食べること。1週間分の食料を備えることがすすめられています。最近は、パンの缶詰、水を入れるだけで食べられるご飯やモチが注目されています。電気やガスがなくても温められるカレーや牛丼、ハンバーグなどのレトルト食品が充実。さらに、3年、5年と長く保存できる水や食品もあります。

 和歌山市地域安全課は「『保存食=乾パン』の時代から大きく変わり、味が豊富」と説明。スーパーの災害対策コーナーやインターネットで購入でき、「食料に加えてカセットコンロがあれば、インスタントラーメンだけでなく、ご飯を炊け、調理もできますので、ぜひ用意して」と呼びかけています。

空き缶でコンロ

160824_yakan カセットコンロが使えない時でも、アルミ缶とアルミホイル、ティッシュペーパー、サラダ油があれば、簡単にコンロを作れます。小学校や公民館で、地域の子どもたちに空き缶コンロ作りを指導してきた防災士の新宅さよ子さんに聞きました。

 まず、アルミの空き缶の下側を高さ3㌢、上側を高さ7㌢に切りそろえます。ハサミを使いますので、フチで指を傷つけないよう、よく注意して。

 アルミホイルは17㌢×25㌢を準備。芯となるティッシュのこよりをアルミホイルにとめ、缶に立てるためのものです。

 折り曲げたホイルにつまようじで穴を開け、こよりを差し込み160824_joseiます(写真下)。これを3㌢のアルミ缶の内側に立て、中にサラダ油を入れて、染み込んだらこよりの先に火を着けます。油は使用済みの天ぷら油で大丈夫。2つ、3つ並べれば火力が強くなり、ご飯も炊けます。7㌢缶はやかんや鍋を支える台代わりです。

 160824_rousoku新宅さんは「油を2㌢ほど入れれば、8時間ぐらいもちます。試しておけば、非常時に役立ちます」と強調しています。

 もしもの時への備え。普段は意識することは少ないですが、防災の日を機に、家庭での準備を考えておきましょう。

(ニュース和歌山2016年8月24日号掲載)