自然の中でたくましく

 週末に自然の中で仲間とキャンプやハイキングをし、助け合いながら、様々な力をつけるボーイスカウト。1907年の1月24日、イギリスのベーデン・パウエルという人が始めた活動です。小1〜大学4年まで約40人がいる、和歌山市の和歌山地区第18団を取材しました。

 小学1〜2年は「みんなと仲良く」を目的に友ヶ島や和歌浦探検、小学3〜5年は「自分のことは自分で」「みんなでルールを作って楽しく」が目標。ロープの結び方や、小刀での鉛筆削りと、技術も学びます。

 5年目の伊藤侑誠くん(小5)は「みんなで話しながらの飯ごう炊さんが楽しい。テントも組めるようになりました」。

 小学6年生になると、野外でテントを張って泊まるキャンプができるようになります。自分たちで役割を決め、自然の中で人を引っ張る力、協力して目標を達成する力をつけられ、高校生になると全て1人でできます。

 小学4年から参加する植木健介さん(中3)は、「入る前は何でも人任せでしたが、今は自分の事は自分でし、さらに下の子の面倒も見る。技術も大切ですが、人間的にとても成長できました」と笑顔で話します。

 同団の島本博明さんは「トランシーバーでの無線通信を学んでいれば、災害現場など携帯電話がつながりにくい場所でスムーズな支援ができるし、救急救命の講座を受けていれば、いざというとき人の命を助けることができる。人や社会の役に立とうとする気持ちや技術を伸ばし、楽しみながら人間力を高められます」。

 

ボーイスカウトの「実は…」

★女の子も入れる
 「ボーイ」は英語で男の子という意味ですが、女の子も入れます。日本では1995年に入れるようになりました。

★敬礼の仕方が違う
 ボーイスカウトでは、スカウト同士のあいさつに敬礼をします。小1〜5年は指2本で2つの「約束」を表し、小6〜中3は指3本で3つの「誓い」を表します。

★活躍の場は宇宙まで!?
 宇宙開発をするアメリカのNASAでは、宇宙飛行士の3分の2以上が、ボーイスカウト出身者です。

 

イベント「和歌山城の埋蔵金を探せ」

日時:2月4日㊐正午
場所:和歌山城西の丸広場集合
主催:ボーイスカウト和歌山地区協議会
内容:県内のボーイスカウトが集まって開く祭。グループに分かれ、埋蔵金や巻物のサイズを、手や足の大きさを目安にして測るゲームや、石を棒にくくりつけて目的の場所まで協力して運ぶゲームなどが楽しめます。一般参加可。無料。

(ニュース和歌山/2018年1月24日更新)