〝備蓄倉庫〟って聞いたことはありますか? 地震や大雨などで普段の生活が送れなくなった時のために、食べ物や毛布などを保管しておく場所です。今回、「和歌山市第4備蓄倉庫」の中を見学させてもらいました。

水を入れると食べられる米

 和歌山市の備蓄倉庫は5ヵ所あります。このうち、和歌山市中之島のJR紀和駅に近い防災公園にある第4備蓄倉庫は昨年5月に完成しました。5ヵ所の中で最も新しく、一番広い倉庫です。

 中に入ると、棚に段ボール箱が積まれ、ずらりと並んでいます。ここには500㍉リットル入りの水が1万4780本、長持ちするビスケットのような食べ物、乾パンが570缶、そしてアルファ化米が3750食あります。

 「アルファ化米というのは乾燥させたお米で、お湯を注ぐとごはんになります。お湯でなく、水を入れても食べられますよ」と和歌山市総合防災課の吉川拓弥さん。災害が起こった時、ガスや電気が止まってお湯を沸かせなくなることもあります。水で食べられるごはんがあると安心ですね。

写真=備蓄倉庫内の物は2ヵ月に1回、点検しています

マンホールがトイレになる

 備えているのは、食べ物だけではありません。毛布は2650枚、電気を起こすための機械は4台あります。

 水道が使えない時のため、マンホールトイレも100台あります。簡単に組み立てられる洋式便器とテントで、万が一の時、マンホールの上に置いて使います。マンホールトイレ専用のマンホールは第4備蓄倉庫のある防災公園のほか、一部の小学校にも設置されています。みんなの小学校にもあるかもしれませんね。

水・食べ物の準備 普段から家族と

 和歌山市総合防災課 吉川拓弥さん…現在、和歌山市の備蓄倉庫5ヵ所の分を合わせると、500㍉リットル入りの水6万2000本、乾パン2800缶、アルファ化米3万9850食、アルミでできた寝袋5300枚、毛布9000枚などを準備しています。災害はいつ、どこで起こるか分かりません。いつ発生しても落ち着いて行動できるよう、日ごろから家族と、水・食べ物の準備や、避難場所の確認をしておきましょう。

(ニュース和歌山/2018年7月11日更新)