まなぶ 和歌山城の南にある岡公園の前を歩いたとき、大きな銅像が見えたよ。だれかな?

お父さん 陸奥宗光だね。

まなぶ むつむねみつ?

お父さん 今から173年前の江戸時代、和歌山城下のお侍さんの家に生まれた人で、教科書にも出てくるよ。

まなぶ どんなことをしたの?

お父さん 江戸時代の終わりのころ、日本に外国の船がたくさん来るようになり、日本は外国と不平等な条約を結んだんだ。

まなぶ 不平等な条約?

お父さん 条約というのは、外国との約束ごと。例えば、外国人が日本国内で悪いことをしても、日本は文句が言えなかったんだよ。明治時代になってもこの不平等な条約は残り、日本は悔しい思いをしていたんだ。

まなぶ そうだったんだね。

お父さん 宗光は「カミソリ大臣」と呼ばれるほど賢く、話し合うのが上手だった。だから、平等な条約を結び直すための外務大臣に選ばれ、これを成功させたんだ。今の日本が外国と同じ立場でいられるのは、宗光の活躍があったからとも言えるんだよ。

まなぶ すごい人なんだね。もっと詳しく知りたくなったよ。

お父さん 今年は宗光が亡くなってから120年。地元の人たちが「陸奥宗光 外務大臣」の功績を教育に活かす実行委員会という団体を立ち上げ、7月に県立図書館でシンポジウムを開くそうだから聞きに行ってみようか。

(ニュース和歌山より/2017年5月24日更新)