《回答者》
消化器外科・一般外科
福外科病院
消化器外科専門医
大腸肛門病専門医
消化器病専門医

福 昭人院長

 大腸疾患に関する検査が必要です。近年、大腸がんで亡くなる人が増えています。16年のがん死亡原因調査によると、大腸がんは全年齢における女性の1位、男性の3位でした。しかし、大腸がんは早期発見、早期治療で100%近く治ります。便秘をしないことも大切なため、自分に合った内服薬を処方してもらうと良いでしょう。

 精密検査は大腸内視鏡検査が有用ですが、高齢者や下剤が苦手で躊躇する人もいます。さらに病気ですでに大腸が細くなって内視鏡が通過しにくいなどの困難例もあります。

 そのような場合、大腸CT検査が有用です。これは、特殊な解析ソフトを併用することで、あたかも大腸を内視鏡で観察したり、レントゲンで撮影したかのように調べることができる検査法です。大腸検査も機器の進歩により、ラクに短時間で受けられるようになりました。

 ただし、大腸CT検査も前処置は必要です。事前に大腸肛門病や消化器病専門医の診察を受けることが欠かせません。

(ニュース和歌山/2021年6月27日更新)