福外科病院 左下腹部 腫れ

《回答者》
◆消化器外科・一般外科
福外科病院
消化器外科専門医
大腸肛門病専門医
消化器病専門医
福 昭人院長

 腹痛やおなか全体の違和感は、悪性腫瘍や炎症など、腸管に病変がある「器質性疾患」と、ストレスや生活習慣病によっておこる「機能性疾患」に大きく分かれます。さらに、便通異常には、いわゆる便秘や下痢だけでなく、便秘と下痢を繰り返す交替性便通異常や残便感、便失禁を伴うものもあります。

 機能性腸疾患には「過敏性大腸炎」が多く見られます。治療はまず、食事と生活習慣の改善です。次に高分子ポリマーや、消化管運動調整薬の内服治療を併用します。

 ただし、突然の発症や症状が急速に増悪した場合、貧血、予期しない体重減少、血便、微熱、大腸がんなどの消化器悪性腫瘍の既往歴や家族に病歴のある人がいる、50歳以上である等に該当する方は、器質的疾患を否定するためにも、精密検査として消化器内視鏡検査を受けてください。最近では前処置の下剤が少量で済む大腸CT検査(写真)もあります。消化器病専門医、大腸肛門病専門医にご相談ください。

                 (ニュース和歌山/2022年12月18日更新)