《回答者》
◆整形外科
貴志川リハビリテーション病院
手外科専門医・足の外科認定医
整形外科専門医
谷口 泰德 副院長
指先の爪の下にある小さな骨を末節骨と呼びます。この末節骨に腫瘍ができることは稀ですが、類上皮嚢腫ができることがあります。末節骨にこの腫瘍ができる人の特徴は、過去に指先にケガをした既往があります。指先を農機具やドアで挟んで骨折して、その時に皮膚の表面にある組織(表皮細胞)の一部が骨の中に入り込み腫瘍が発生するとされています。この腫瘍はケガをして何年も経過してから発生します。表皮細胞が迷入して発生するため、類上皮嚢腫と呼ばれます。この表皮細胞が、骨以外の皮膚の内部に入り込むと別名でアテローム、粉瘤と呼ばれる腫瘍になります。
末節骨の類上皮嚢腫の症状は、指先の腫れ、痛みです。レ ントゲン検査では骨が吸収され透き通ってみえます。 MR I検査でも異常像がみられます。治療は手術で腫瘍を切除します。欠損部には人工骨移植か自家骨移植を行います。この治療で腫瘍は再発することなく治ります。以前に指先にケガをして、傷が治って何年も時間が経過して指先が腫れてきた時は、末節骨の類上皮嚢腫の疑いがあります。詳細は手外科専門医にご相談ください。
(ニュース和歌山/2026年6月27日更新)


























