岩倉流水練学校 小中大生6人が披露

 江戸時代に始まった古式泳法を受け継ぐ岩倉流水練学校の6人が6月10日、大阪城トライアスロンのスイム競技会場となった大阪城の堀で演技を披露した。

 日本水泳連盟が公認する日本泳法13流派の一つ、岩倉流は1710年、紀州藩5代藩主、徳川吉宗の指示を受けた岩倉郷助重昌が始めた。300年以上の歴史を持ち、1965年に県無形民俗文化財に指定された。

 大阪城トライアスロンで選手が泳ぐ東外堀は1994~97年に行われた天守閣の大改修に合わせて復元された。今大会では、競技の間に関西の日本泳法6団体が伝統の技を披露した。

 岩倉流から参加した小、中、大学生計6人は、水面から体を高く上げる技、鰡飛(いなとび)を合わせて行う群龍と、花傘を持ちながらの立泳(たちおよぎ)を見せた。

 岩倉流を始めて14年、和歌山大学1年の岡紋菜さんは「水は思っていたよりきれいで、泳ぎに支障はありませんでした。普段は人の入れないお堀での泳ぎは新鮮で、歴史を感じました」とにっこり。見守った代表の南川泰秀さんは「2020年の東京五輪で、日本泳法の披露を目指す動きもある。こうしたイベントに参加し皆さんに見てもらうことで実現につながれば」と期待している。

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 ◎講習会「日本泳法を学ぶ夏」…7月3日(火)~8月26日(日)の10日間、和歌山市秋葉町の秋葉山公園県民プール。泳げない子にも基本から指導する恒例の講習会。4歳以上対象。各日午後6時。最終日のみ午前10時からで、経験者による発表会がある。1万円。申し込みは「岩倉流」HPから。那須さん(073・423・5543)。

(ニュース和歌山/2018年6月23日更新)