ニュース和歌山は11月17日(土)、和歌山市和歌浦南の片男波公園でマーケットイベント「レトロ市」を初開催します。個人や古美術商らが26ブースを構え、昭和までのレトロ感あふれる生活用品や雑貨、骨とう品などを販売。昔懐かしの竹とんぼを作る教室や、漫画の王様、石ノ森章太郎の元アシスタントで紀美野町在住の大瀬克幸さん(70)によるトークショーも行います。来週末はぜひ、和歌浦へお越しください。

11月17日 片男波公園に26ブース

 「譲って下さい」「差し上げます」など長年、親しまれているニュース和歌山皆さんコーナーのイベント版として企画。古き良き時代の雰囲気を楽しんでもらおうと、テーマは「レトロ」に絞りました。

 当日は和歌山県内の個人や業者が、芝生広場に店を構えます。同市金谷で鍼灸院を営む田村文宏さん(45)は約20年間、趣味で1950年代のアメリカの人形や日用品、70年代の国産インテリア雑貨を集めてきました。今回はホーロー看板や黒電話、ラジオ、トースターなどを出品。「ビンテージカーの集まりや骨とう市などレトロブームのようで、2ヵ月に1度出店しています。知人から家の整理の際に引き取ったり、他のイベントで買ったりしたものを並べます」と準備を進めます。

 同市松江北の骨とう店主、畔柳ひさ子さん(70)はイベント初出店。民謡や唱歌を収録したレコード、大正〜昭和初期に作られた端切れを販売します。「大島紬や堺更紗といった貴重な生地があり、パッチワークにぜひ」とすすめます。

 4年前から「昭和商店街」と題したマーケットを開いてきたメンバー7人も参加。出店者の1人で、同市塩屋で古道具も販売するカフェの山田浩さん(47)は「レトロ品は、若い世代には一昔前のデザインやシンプルな作りが新鮮に映り、年配者には懐かしさが感じられます。傷や汚れなど、物が積み重ねてきた〝時間〟も味わいの一つです」と魅力を語ります。

竹とんぼ作り教室や石ノ森テーマの講演

 マーケット以外の企画も充実させます。シニアグループ「どこ竹わかやま」が竹とんぼ作り無料教室を随時開催。ろうそくの火で竹をあぶって羽根を作り、軸を付けて完成させた後は、上手な飛ばし方をメンバーが教えてくれます。午後1時からは、約50年前に石ノ森の自宅に住み込みで働いた大瀬さんのトークショー。石ノ森の仕事ぶりや普段の生活、家族との思い出を語ります。漫画を描くパフォーマンスも予定しています。

 山田さんは「大阪や京都では大きな骨とう市があり、和歌山の古い物が好きな人はわざわざ県外へ買いに出かけています。こうしたイベントが今後も続き、増えてゆけばリサイクルにもつながります」と望んでいます。

 午前11時~午後4時。雨天中止。ニュース和歌山(073・433・4883月〜金)。

写真=趣味で集めたレトロ品を出品する田村さん

(ニュース和歌山/2018年11月10日更新)