ボランティア活動に理解のある子どもを育てようと、西浜中学同窓会「浜友会」がボランティアスタンプカードを作成した。水軒堤防をはじめ活動の舞台が数多い同校区で、気運を高めるのが目的。同会は「1人でも2人でも活動に参加してくれれば」と望んでいる。

西浜中浜友会 カード作成

 西浜中の学校運営協議会に提出される学校評価アンケートで例年、「家庭学習」と「ボランティア活動」の意識向上が課題となっている。これを受け浜友会は、懸念される南海地震や高齢者福祉の力になれる人材を育てるため、ボランティア意識向上と参加促進を図ることにした。

 最初の試みがスタンプカード。18・4㌢×5・5㌢にスタンプを合計24個押す枠があり、水軒堤防公園サポートクラブや、トンガの鼻自然クラブなど地域の団体の活動に参加すると、各団体のスタンプが1個得られる。10級からスタートし、21個で初段、2枚目に挑戦し、17個で11段〝浜友会ボランティア名人〟の称号が与えられる。

 現在は、浜友会のメンバーがカードを活用し、清掃活動や高齢者施設でのレクリエーション、傾聴をした人にスタンプを押している。奥津尚宏会長は「今は自分たちで盛り上がっている形です。将来は、西浜から和歌浦エリアで一般に広げたいですが、まず目指すのは子どもたちに使ってもらうことですね」と希望を語る。

 西浜中では全校生徒に配布し、生徒たちに目的と使い方について説明する予定だ。また、中学1年が秋に行う水軒の浜の清掃ボランティアでスタンプを押し、カードの利用を経験してもらう。同校の十河(そごう)秀彰校長は「先生と生徒だと縦の関係になり、やらなくちゃならないと生徒が思いがち。同窓会が斜めから進めてくれる分、生徒の自発性が促されやすいと思う。関心を持つ最初の一歩になってほしい」と話している。

写真=「まず子どもたちに広めたい」と奥津会長

(ニュース和歌山/2019年8月17日更新)