那賀高放送部 総文祭で1位

 7月31日~8月1日に佐賀県で開かれた全国高校総合文化祭で那賀高校放送部の作品『軌条─rail─』がオーディオピクチャー部門で第1位に輝いた。監督を務めた栗栖千奈さん(3年)は「期待されている中で思うような結果が出ず、苦しかった時期もあった。3年間で磨いた表現を後輩に引き継ぎます」と笑顔を見せる。

 2016年からJR和歌山線の活性化プロジェクト「ワカカツ」でPR映像を担当する同部。今年2月には同線の新型車両お披露目動画を製作し、地元の魅力発信に一役買った。3年生4人、1年2人と少数ながら編集や音声技術など、それぞれの得意分野を伸ばし、映像やラジオ作品を製作している。

 『軌条─rail─』は都会で働く女性が故郷を思い返す心情を描いた作品。脚本を部員が考え、和歌山市加太や大阪市北区堂島で撮った25枚の写真に音声を組み合わせ、5分間で郷土への思いを表現した。編集を担当した北原涼さん(3年)は「都会の視点を入れることで、田舎のまちなみや自然の美しさが再確認できるよう仕上げた。今まで得た経験が形になった」と振り返る。同作で昨秋の県大会を突破し、全国切符を手に入れた。

 栗栖さんは「見てくれる人の立場になって作品づくりに向き合ってきました。伝え方は1つじゃないと実感できたのが財産。この経験を生かして将来は『伝える仕事』に就きたい」と意気込んでいる。

写真=より良い作品を目指し意見を出し合う放送部員

(ニュース和歌山/2019年8月24日更新)