アビーロード 9月スタート

 生の音楽の素晴らしさを自宅でも──。和歌山市新内のアビーロードは9月から個人宅やレストラン、喫茶店など向けに出張演奏サービスを始める。オーナーの井田佳宏さんは「新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ライブハウスからお客さんが遠のいたが、生の音楽は人を元気にする力を持っている。好きな場所でライブの臨場感を味わってほしい」と呼びかけている。

 2005年オープンの同店。県内を中心に活躍する約20組のミュージシャンが日替わりでステージに立ち、フォークソングやポップスを生演奏で聞かせる。

 今年3月に大阪のライブハウスで発生したクラスターの影響を受け、売り上げは前年度の半分以下に落ち込み、5月に和歌山市民会館で予定していた15周年記念ライブも中止に追い込まれた。現在も経営は厳しい。「店を維持していくため、ネット配信も考えたが、カメラなど機械の導入にも費用がかかる上、なかなか売り上げに結びつかない。生の演奏を聞きたいとのお客さんの声に背中を押されました」

 要望を受け、弾き語りのミュージシャンやバンドメンバーを集め、音のバランスを整えるミキサー、スピーカーなど機材持参で訪問する。レパートリーはビートルズ、キャロル、長渕剛、井上陽水ほか。有料。申し込みは希望日の2週間前までに同店(073・427・2202)。

写真=本格的な機材を持ち込みライブを行う

(ニュース和歌山/2020年8月15日更新)