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 4月25日にマグニチュード7・8の大地震が発生したネパールで医療救援活動を行うため、日本赤十字社和歌山医療センターの職員3人が6月2日、現地へ出発した。その一人、感染症内科部副部長の古宮伸洋さん(40)は「多くの方の『ネパールを支援したい』という期待を背負っての派遣。責任を感じています」と話していた。

 日本赤十字社からは4月30日に第1班が出発。メラムチ村の診療所で診察にあたっており、周辺の村からの患者も含め、連日、200~250人の患者に対応している。

 第2班の一員として派遣されたのは、古宮さん、看護師の大谷香織さん(39)、薬剤師の榊本亜澄香さん(37)。昨年のフィリピン中部台風救援事業に続き、海外派遣2回目となる大谷さんは「前回、現地の言葉で話すことで患者さんと近づけた。ネパールでも言葉を覚えて、心に寄り添う看護ができれば」。和歌山医療センターの薬剤師として初の海外活動となる榊本さんは「薬剤師だからこそできる仕事があると思っている。この病院の代表だということを忘れず、頑張ってきたい」と意気込みを語った。

 現地での活動は7月中旬までの予定。百井亨院長は「インフラが整っていない地域。これからの雨季は感染症が心配されるが、古宮医師は感染症が専門で対応できると思う。過酷な環境下での長期にわたる活動、十分に気をつけてもらいたい」と激励した。

写真=決意を語る古宮医師(左から2人目)

(ニュース和歌山2015年6月10日号掲載)