《回答者》

◆循環器内科
貴志川リハビリテーション病院
リハビリテーション部 理学療法士
心臓リハビリテーション指導士
竹志 友裕先生

 心筋梗塞や心臓病では適切な運動を行うことにより、再発や心不全を予防できることが報告されています。心筋梗塞による心臓の障害程度は一人ひとり様々ですので、心臓の状態や筋力、呼吸機能など全身状態を見極めて運動量を決める必要があります。

 運動処方として運動の内容を決め、治療として運動を行うのが心臓リハビリテーションです。有酸素運動を基本とした心臓リハビリにより筋肉量が増え、心肺機能が改善されます。さらに動脈硬化、高血圧や糖尿病も改善します。

 適切な運動を段階的に行っていくために、心臓リハビリは循環器内科の医師と専門の理学療法スタッフが担当します。具体的には、心臓リハビリの前に心臓の状態を確認し、他に合併症がないかなどメディカルチェックを行います。その上で、適切な運動を週1〜3回程度実施します。

 ご質問に対する答えとしては、運動はしてもいいですし、むしろ必要です。しかし、運動量が少ない場合、効果がありません。反対に、負担が大きすぎる過度の運動だと合併症を起こすこともあります。

 適切な運動のために、一度、心臓リハビリテーションをお受けください。

(ニュース和歌山/2021年2月28日更新)