愛する力はぐくむ

 八幡台小学校のPTA役員として夏祭りのきもだめしを担当しています。怖い絵などを学年関係なく一緒に製作する場を企画し、イメージを共有してみんなで楽しみながら作ります。近くの中学校の美術部員さんも手伝ってくれて、部活の時間に地元アーティストと出向き、怖いお面や世界観づくりをレクチャーします。当日はおばけ役や子どもたちにフェイスペイントをしてくれて、一緒にイベントを盛り上げてくれました。

 こうした子どもたちとの創作活動を通じてお互いの関係が深まり、みんなが「さっちゃん」と呼んでくれます。名前で呼び合えると、心の距離感がぐっと近くなりますよね。前までは運営側と参加側に境界がありましたが、製作段階から一緒に取り組むことでつながりが生まれ、信頼関係の土台となります。保護者も興味を持ち始めて交流の輪が広がり、地元好きな人が増えるとその場がホットスポットとなり、もっと人が集まると思うのです。

 私はアートやイベントを、コミュニティづくりのツールとして提供する〝まきこみ番長〟です。多世代と共に育つことができる豊かな自然環境の中で、心豊かに幸せに生きる力をはぐくむ活動を続け、それぞれが自分の得意な自己表現を見つけ、自分を認め、愛する力が生まれるのを応援します。愛する力が生まれると、だれかを幸せにしたい気持ちが生まれ、その喜びのために動きたくなります。そんな子どもが増えると未来はもっと素晴らしくなります。私はそんな未来をつくりたい。

 今、頑張りすぎている人は、無理をしなくても自分らしく楽しく過ごすことを選択できる心のすき間をつくってほしい。明るい環境をつくることが結局、子育てにも一番良くて、まず自分がHAPPYになり、大切な人に笑顔を伝染できたらなぁと思います。

(ニュース和歌山/2019年8月24日更新)